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講談社BOX:島田荘司very BEST10

講談社BOX Everything is Boxed, KODANSHA BOX. OPEN NOW!!

島田荘司very BEST10
『島田荘司very BEST10』ついに刊行!
島田荘司very BEST 10刊行に寄せて
8月にAmazon.co.jpさんと共同して読者投票を受け付けてから4ヶ月、ついに『島田荘司very BEST10』をあなたのもとにお届けできます。また、投票者全員にプレゼントする御手洗潔、吉敷竹史の名刺は、年明けの一月中にはお届けできる予定です。どうかお楽しみに!
さて、この『島田荘司very BEST10』は、島田さんの25年に及ぶ全キャリアを代表する一冊です。島田さんからは「まえがき」に加えて、著者選「Author's Selection」、読者選「Reader's Selection」の各収録作品すべてにショート・コメントをいただき収録しております。

そして、島田ファンへの最大のプレゼントは――!
なんと『島田荘司very BEST10』は、収録した全作品の、ほぼ全ページに渡って島田さんご自身の加筆・訂正が入っています!!
島田さんのお言葉を借りれば「すべてが完全改訂版」といっても過言ではない仕上がりになっています。
これはまさにゴッド・オブ・ミステリー、島田荘司の入魂の一作。
往年のファンの“あなた”も、新規のファンの“あなた”も、どうか島田ワールドに飛び込んでみてください。
講談社BOX部長 太田克史
『島田荘司 very BEST10』 読者投票最終結果発表!
ついに刊行となりました『島田荘司very BEST10』、読者投票の最終結果発表です。
また特別企画として、島田荘司氏を敬愛する作家の方々にもコメントつきで投票していただきました。どうぞご覧下さい!
『島田荘司 very BEST10』 読者投票最終結果発表
1位 数字錠
2位 糸ノコとジグザグ
3位 疾走する死者
4位 ある騎士の物語
5位 最後のディナー
6位 ギリシャの犬
7位 Pの密室
8位 紫電改研究保存会
9位 山高帽のイカロス
10位 SIVAD SELIM
11位 舞踏病
12位 上高地の切り裂きジャック
13位 近況報告
13位 IgE
15位 鈴蘭事件
16位 踊る手なが猿
17位 さらば遠い輝き
18位 網走発遥かなり
19位 大根奇聞
20位 UFO大通り
作家が選ぶBEST5&コメント
綾辻行人 | 喜国雅彦 | 北山猛邦 | 清涼院流水 | 柄刀一
辻村深月 | 二階堂黎人 | 西尾維新 | 法月綸太郎 | はやみねかおる

綾辻行人 「発狂する重役」
「疾走する死者」
「紫電改研究保存会」
「ダイエット・コーラ」
「クロアチア人の手」
コメント
 初期作品中心のセレクションになってしまったのは、リアルタイムで読んだ当時の熱気を感慨深く思い出してしまうから、という理由に加えて、近作はたとえば傑作「帝都衛生軌道」に代表されるように、短編というよりも「長い中編」「短い長編」といった作品が多くて、それらと100枚までの長さの「いわゆる短編」を同列に扱うことに迷いを感じたからでもある。そんな中に一編、300枚の最近作「クロアチア人の手」を交えた。これは、「いま書いているものが常に自分のベストであるべく力を尽くす」というスタンスを堅持してこられたに違いない島田さんへの、大いなる敬意を込めて――。
 「発狂する重役」は秀逸な都市綺譚。御手洗潔ひさびさの大活躍に欣喜雀躍した思い出のある「疾走する死者」。「紫電改研究保存会」は初出当時から綾辻が偏愛してきた逸品。「ダイエット・コーラ」はかの『ショートショートランド』に発表された稀少作だが、こういった小品にも島田さんならではの大胆な発想が煌めいている。


喜国雅彦 「丘の上」
「化石の街」
「乱歩の幻影」
「網走発遙かなり」
「山高帽のイカロス」
コメント
最初にこの企画を聞いたとき『網走発遙かなり』から選んでいいのだろうかと思った。大好きな作品集なのだが、互いが絡み合う連作の構造を持っていたからだ。候補リストにちゃんと載っていたので、安心してここから選ぶことにするが、今度は違う意味で困ってしまった。落とす作品が見つからないのだ。「連作だから」ではない。どちらかと言うと、その部分はどうでもいいと思っている(失礼)。ただ、短篇の並びが絶妙で、どれも落とせないのだ。その理由を詳しく書いていたら字数をオーバーしてしまったので、結論だけを書く。
 四作品すべてを選んだ。もし僕がこのベスト短編集の編集をまかされていたら、もちろんそんなことはしない。これはただの一票。力も何もない。だから敢えてわがままを言うことにした。
 残りの一作は典型的な島田奇想の作品を。ということで「疾走する死者」と並べ、より派手なこちらを選んだ。


北山猛邦 「ある騎士の物語」
「疾走する死者」
「UFO大通り」
「踊る手なが猿」
「ダイエット・コーラ」
コメント
 とりわけ奇妙な短編小説がある。その名も「ダイエット・コーラ」。文庫本にしてわずか九ページ、ショートショートと呼んでも差し支えない短さだ。それにもかかわらず、この短編小説は他のどんな小説よりも奇想に満ちている。
「ダイエット・コーラ」によって財を成した富豪がたどる数奇な運命を描いた短編小説なのだが、この富豪が仕掛けるトリックは、針と糸どころではない。地球規模の壮大な物理トリックである。そのトリックによってもたらされる結末はユーモアに満ちていて楽しい。
 それにしても、この短編小説はとんでもない。宇宙を巻き添えにした大いなる奇想の、ほんの片隅を切り離した小さなメモ書きのようでもあるし、そのアイディアがもたらす重力に遊ぶ巨大な惑星のようでもある。何より、こんな物理トリックの化け物が、こんなに短い小説の中に隠れていて、にやにや笑いを誘っているというのがとんでもない。


清涼院流水 「疾走する死者」
「山高帽のイカロス」
「踊る手なが猿」
「SIVAD SELIM」
「鈴蘭事件」
コメント
台湾の出版界では「日本推理小説的創作之神」の称号で知られ、
日本でも「ゴッド・オブ・ミステリー」の尊称が定着しつつある島田荘司御大。
このたび偉大なる「ゴッド」の「very BEST10」が選出されるのは、ぼくのような
古くからの「信者」にとっては無上の喜びで、とても意義深い試みに感謝します。
日本国内にとどまらずアジアをはじめとする海外の読書界でも、
末永く愛読されるバイブルになるのは間違いないでしょう。
刊行と同時に名著となることが、既に約束されています。

ぼくが選ばせていただいた5作品は、順不同です。
好きな短編集から1作ずつベストを選びました。
好きな作品が集中している短編集もあるので厳密には「短編ベスト5」ではなく、
さしずめ「短編集ベスト5の代表選手」といった顔ぶれです。
ミステリー的に打ちのめされた度合いはあまり関係なく、ぼくにとって、
いろんな意味でインパクトの強かった、印象深い短編が並びました。


柄刀一 「山高帽のイカロス」
「糸ノコとジグザグ」
「大根奇聞」
「展望塔の殺人」
「紫電改研究保存会」
コメント
分析家のみならず創作家。それも、猛烈な熱量の。その縦横無尽な活躍ぶりは、主要キャラクター御手洗潔とオーバーラップしてならない。時空を超え、ジャンルを超え、共に悠々とした楽しみを与えてくれる。そう、楽しみ。島田ほどの分析的な知性が、理に勝ちすぎず、その作品群で、ミステリーの多彩な楽しみを教えてくれるのだ。
 途切れることなくここまで作品を量産しながら、ジャンル全体や次世代の発掘にまで細やかに目配りできるその度量。経験を重ねてますます先鋭化するその視野。この巨大な水先案内船が、大海原を進みながら残したきらめく波頭が、短編の数々だろうか。
「展望塔の殺人」以来、常に未来を予見し続けてきたビッグ・ビジョン作家が、本格ミステリーの将来を豊かに捉えてくれている点も頼もしい。


辻村深月 「数字錠」
「糸ノコとジグザグ」
「最後のディナー」
「紫電改研究保存会」
「ある騎士の物語」
コメント
 中学二年生の頃の私は、御手洗潔の魅力に骨の髄までやられていた。私は、というか、私たちは、というか。名探偵である彼の虜になり、クラスメートと二人、放課後、毎日暗くなるまで彼の話をしていた。町立図書館に通い、返却されているものから順に貪るように読んでは感想を語り合う毎日。
 誰かが借りたままいつまでも返却しない作品も幾つかあり、『御手洗潔の挨拶』もそんな一冊だった。痺れを切らし、小遣いを出し合って買い、順番に読んだ中の一編「数字錠」。
 私たちの憧れていた御手洗潔は天才的で、犯人の気持ちどころか、時として被害者の気持ちだって顧みなくても許されるような、そんな名探偵だと思っていたのに、私たちは彼に気持ちよく裏切られ、その優しさにすっかり泣かされてしまった。
 あんな幸せな読書体験は、生涯でそう何度も味わえるものではない、と、今でも繰り返し何度も思い出す。


二階堂黎人 「ギリシャの犬」
「山高帽のイカロス」
「ボストン幽霊絵画事件」
「山手の幽霊」
「溺れる人魚」
コメント
 島田荘司という作家は「希れ」であり「特殊」である。何故なら、本格ミステリー作家の場合、初期に優れたトリックを案出し、生涯の代表作となるような作品を残すことが多い。だが、年々アイデアが枯渇してきて、作品の質が落ちてくるのが常である。
 ところが、島田荘司はそうではない。デビュー当時よりも、今の方が何倍も優れた作品を書いている。新作が出る度に前作を凌駕し、年々、トリックもストーリーもスケール・アップしている。こんな特異な本格ミステリー作家は、他には一人もいないのである。
 もう一つの特質として、島田荘司の考えるトリックは視覚的かつ立体的である。それは、初期作品の『斜め屋敷の犯罪』から最近作までずっと顕著だ。通常、人は平面的にしか思考ができないから、立体的な発想をする島田トリックを、読者が見抜けるわけがない。
 というわけで、今回選んだ五作は、立体的なトリックが炸裂する傑作ばかりである。


西尾維新 「山高帽のイカロス」
「近況報告」
「ギリシャの犬」
「失踪する死者」
「紫電改保存委員会」
コメント
 順不同で、印象の強いものを五本。印象という基準で選ぶと、やはり最初期に読んだ作品に偏ってしまいますが……。
「山高帽のイカロス」は初めて読んだ御手洗ものの短編でした。まだ「暗闇坂」を読んでいなかったので、冒頭の石岡くんの語りがかなりどきどきしました。
「近況報告」はまったく不意打ちのファンサービスで、いったい何が起こっているのかわからないままに、すごく幸せな気持ちで読んだのをよく覚えています。
「ギリシャの犬」は御手洗の事件に対するリアクションが記憶に鮮明に残っています。落ちがとても綺麗に決まっていたと思います。御手洗の犬好きというキャラクターがよかったです。
「失踪する死者」は、隈能美堂巧と御手洗潔の夢の競演ということで、楽しく読ませていただきました。今にして思えば、御手洗が携帯電話の定着を予言していて、そこもまた面白いです。
「紫電改保存委員会」は正直言って、タイトルの格好良さにまずやられてしまいました。いかにも意味深で、短編タイトルベスト1を選ぶのならば間違いなくこの一本を推します。もちろん中身の物語もそれにふさわしいものだったと思います。


法月綸太郎 「死聴率」
「発狂する重役」
「網走発遥かなり」
「数字のある風景」
「Pの密室」
コメント
 ベスト5のうち、学生時代に雑誌で読んだ初期短編(1984〜85年頃)が4編を占めました。この時期の作風はバラエティに富んでいて、直球の本格物より、「奇妙な味」や「異色作」の方が強く印象に残っています。
「死聴率」は一種のモデル小説で、ページを繰る手が止まらない、鬼気迫る迫力がありました。吉敷シリーズ番外編の「発狂する重役」は、奇想というより昭和の奇談というタッチで、謎の設定に独特の味があります。「網走発遥かなり」は初読の際、あまりピンと来なかったのですが、同題の連作短編集の締めとして再読した時、秘められた構想のスケールにあらためて感動したことが忘れられません。「数字のある風景」は、幻想味のあるショートショートとして完璧な仕上がり。
 御手洗シリーズの短編で好きなのは、「Pの密室」。驚天動地のトリックよりロジックの充填感で読ませる作品で、図面の使い方など島田氏らしい着想に満ちあふれています。


はやみねかおる 「化石の街」
「展望塔の殺人」
「糸ノコとジグザグ」
「山高帽のイカロス」
「踊る手なが猿」
コメント
 都会へ行くと、ビルの壁や床に大理石が使われてないか見回すのが、癖になっています。普段はビルのないところに住んでるので気にしませんでしたが、考えてみれば、奇妙な癖です。
 ──どうして、こんな癖がついたのか?
 その謎が、島田先生の短編リストを見て、解けました。
「化石の街」を読んだ影響だったんです。
 二十年以上前に読んだ作品です。トリックや細かいストーリー展開を忘れていても、作品に流れる浪漫が、題名を見た途端に強烈に蘇ってきました。
 とびっきりの謎、魅力ある名探偵、奇想天外なトリック、派手などんでん返しetc……。島田先生の推理小説の魅力は、これらだけじゃなく、“浪漫”もあるんだと、この年齢になって再認識しました。
 その視点で、もう一度、島田先生の作品を読み返してみようと思います。


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